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アリバイ会社の『賃貸名義貸し』は違法行為です

経済力はあるけど社会的信用がないという方のために,タワーマンションなど高額物件の『名義貸し』を請け負っている不動産仲介業者やアリバイ会社が存在します。

ところで,賃貸物件を借りるという行為を法律的に言い換えると,
『物件所有者から”賃借権”という権利を取得する。』
ということになります。

そして名義貸しという行為は,
『実際にはAさんが部屋を使用するにもかかわらず,Bさんが使用するという虚偽の申込書を提示する方法で物件所有者を騙して賃借権を騙し取った。』
という詐欺罪に該当するのです。

とはいえ,特別な事情がない限り一般人が賃借権の詐欺で逮捕されることはありません。
物件所有者としては賃料さえ払ってくれれば経済的損害は生じないので,何も問題がなければ被害届を出す理由がないからです。

ところが,アリバイ業者の名義貸しを利用している者が暴力団,詐欺グループその他反社会的組織の関係者となると話は別です。
これらの者が何かの事件を起こして警察から内偵捜査を受けている場合に,捜査の過程で名義貸しが発覚したことから賃借権の詐欺罪で別件逮捕されることがよくありますが,当然賃借権詐欺に関与したアリバイ業者や不動産仲介業者が共犯として逮捕されます。

インターネットでニュース記事を検索して頂ければ,実際に賃借権詐欺に関与したアリバイ会社が詐欺罪で逮捕されたという事例を確認することができます。

実際どのアリバイ会社が名義貸しという違法行為をしているかまでは分かりませんが,いずれにしても賃貸契約専門謡っているアリバイ会社はいつ摘発されるか分かりません。

∴名義貸しを請け負うアリバイ業者の利用はお勧めできませんが,アリバイ業者や不動産仲介業者から名義貸しを勧められても絶対に利用してはいけません。

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